2016/06/15

またもフランス国内でテロ。警察官とそのご家族が犠牲に。今後注意したいEuro2016と在仏者にダウンロードをお勧めするテロ警報アプリSAIP

こんにちは、メロントマトです。

またしても痛ましい事件が起きました。パリからもほど近いイヴリーヌ県(Yvelines)で警察官1名とそのご家族が犠牲となりました。
犠牲になられた方に哀悼の意を表します。そして一人残された3歳のお子さんを考えると、本当に心が痛みます。

去年(2015年)11月13日、130名が亡くなったパリの多発テロ以降、非常事態宣言が続く中で、また起きた今回のテロ事件。
事件現場となった地域の特徴や事件の概要などについて、こちらで流れているニュースをもとに、少し解説してみますね。



1.事件の起きた場所・位置関係

今回のテロは、フランス・イヴリーヌ県(Yvelines)、マニャンヴィル(Magnanville)(※1)という地区で起きました。
(※1) マニャンヴィユと表記していましたが、マニャンヴィルに訂正しました。



パリ市内ではなく、パリから西に50kmほどのところにあります。

パリ市は特別市のため県に所属していませんが、パリ市の西側に隣接するオードセーヌ県(Hauts-de-Seine)のさらにその西隣がイヴリーヌ県(Yvelines)です。
パリ市とイヴリーヌ県の間にあるオードセーヌ県は幅が5kmほどと狭いため、イヴリーヌ県はパリ市から一つ県を挟んでいるものの、パリ市郊外、或いはパリ市近郊、と言ってもいい距離感です。


イヴリーヌ県の中のマニャンヴィル地区。
ここは繁華街でも新聞社でもありません。治安が良いと言われている住宅街です。
その中の、とある住宅で事件が起こりました。

この住宅というのは、レ・ミュロー(Les Mureaux)警察署に勤める警察官(※2)の自宅。
(※2) レ・ミュロー警察署の副署長と報道されています。

レ・ミュローというのは、マニャンヴィル同様イヴリーヌ県にある地区の一つ。
マニャンヴィル地区から東に10kmほど行ったところです。(パリ市内から北東に30~40kmのところ)


事件現場となった住宅のあるマニャンヴィル地区と、犠牲となった警察官が勤めていたという警察署のあるレ・ミュロー地区、そしてパリ市との位置関係を表します。赤い点をクリックすれば、簡単な説明が表示されます。





2.事件の概要

2016年6月13日月曜日。
夜20時半頃、レ・ミュロー警察の警察官が、帰宅を待ち伏せしていた犯人により自宅前で殺害されました。
その後、犯人は警察官の自宅に押し入り、妻を殺害。
警察官と妻との子ども(3歳)を人質に立てこもりました。
立てこもり中に、Facebookにて生中継。警察官および妻の殺害の報告とともに、先日フランスで開幕したばかりの欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)への脅迫も行っていたとのこと。
23時過ぎ、警官隊が突入し、犯人はその場で射殺されました。
人質となっていた3歳の子どもは救助され、現在病院で治療中です。

犯人の名前はLarossi Abballa。
過激な思想を持つ人物として、警察の監視対象(盗聴含め)となっていたとのこと。
ISの指導者Abu Bakr al-Baghdadiに忠誠を誓っていたとの報道もあります。



3.気を付けたいEuro2016と、テロ警報アプリSAIP

去年のパリ多発テロ以降、非常事態宣言が継続されていた中での今回の事件。
犯人は監視対象となっていた人物でしたが、それでもテロを防ぐことはできませんでした。
襲撃場所は、いたって普通の住宅街。
警察官が狙われたとはいえ、もしその場にいたら一般人でも巻き込まれた可能性は大いにあります。

では、テロを防ぐ・或いは避けることはできないのでしょうか。



実は、最近になって、フランス政府がアプリSAIPの配布を開始しました。

bandeau-saip-en.jpg
出典:http://www.gouvernement.fr/

SAIPとは、"System to alert and inform populations"の略、つまり、警報アプリです。
テロ攻撃などの恐れがある場合に、利用者に警報を通知します。(フランス語版と英語版を選択可)

去年11月に起きたパリ多発テロを受けて開発され、今年の欧州選手権2016(UEFA EURO 2016)の開幕前にリリースされたようです。

詳しくは、ぜひ下のフランス公的機関のサイトをご覧ください。
http://www.gouvernement.fr/appli-alerte-saip(フランス語版)
http://www.gouvernement.fr/en/everything-you-should-know-about-the-saip-public-alert-mobile-app(英語版)

また、各メディアでニュース記事にもなっています。
France releases terror alert app ahead of Euro 2016(BBC News)

日本語でのニュースもありました。
「テロ警報」通知アプリの配信開始 フランス(AFP BB News)



当然のことながら、アプリをダウンロードしさえすればすべてのテロを避けられるという保証はどこにもありません。事実今回の警察官襲撃テロは、このアプリ配布開始後に起きていますし。
ですが、自身を守る手段のうちの一つとして、こちらのアプリをダウンロードするのもいいのではないかと思います。



そして、注意したいのがなんといっても今月10日から始まったばかりの欧州選手権2016(UEFA EURO 2016)。
アプリのリリース時期もこの開幕に照準を合わせたとのことですが、EURO 2016期間中は要注意です。

特に、"fan zones"と呼ばれる巨大スクリーンが設置された大勢が集まる場所。

パリ市内では、エッフェル塔近くにあるシャンドマルス公園(Champ-de-Mars)がfan zonesになっています。

ecran-geant-fan-zone.jpg
出典:http://www.parisinfo.com/


会場に入るにはもちろんセキュリティチェックはありますが、そこをテロリストがすり抜けないとも限りません。
また、会場内ではなくても、近隣の駅などでテロが起こる可能性も十分考えられますし、エッフェル塔のセーヌ川対岸、Trocadero(シャイヨー宮)も避けたほうが無難です。

私としては、大会期間中は近寄らないことにしています。これまで子どもを連れてよくシャンドマルス公園に遊びに行っていましたがね、大会期間中は避けようかと。

参考までに、そのほかのfan zonesも挙げておきますね。かっこ内は収容人数です。

Paris: Champ-de-Mars(120,000)
Marseille: plages du Prado(80,000)
Bordeaux: place des Quinconces(60,000)
Lyon: place Bellecour(25,000)
Lille: parc Matisse(25,000)
Nice: théâtre de Verdure(10,000)
Lens: devant l'hôtel de ville(7,000~10,000)
Saint-Denis: le Parc de la Légion d'Honneur(10,000)
Toulouse: Allée Jules Guesde(12,000)

シャンドマルス公園の上の画像を見る限り、相当楽しそうですが、大勢が集まる場所、そしてこの時期、何が起きるか本当に分かりません。
加えて、上でご紹介したテロ警報アプリSAIPでも、既に現在fan zonesは警告されています。
皆さん、くれぐれもご注意を。


以上、急いで書き上げたので、かなり乱雑になってしまっていますが、ここに記載している事件に関する情報はすべて現地ニュースおよびBBC Newsなどの記事がソースとなっています(※3)。
事件に関するメジャーな報道には一通り目を通しているつもりですが、もし間違っている情報等ありましたら、ご指摘くださいませ。

(※3) Euro2016が危ない云々に関しては、アプリSAIP情報に加え、私見も含んでおります。


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